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ENTER ROMANCE

 

それは永久のエクストラヴァガンザか。銀色の夢か。エターナルシアターか。瞳の見えない美女が感じる永遠か。芸術は、音楽は今重いインクの海の上にいる。

そして横たわるレクイエム。人類の世紀は2003年に終わった。そのインクの海を流星のように輝きを残す人達全てに祝福を。 その果てが地獄行きでも構わないじゃないか。異人達のキャバレットの紫煙漂う一夜を過ごした淀んだ朝に。

死んでいても生きていても構わない。美しさを連れてきて欲しい。死んでいても生きていても構わない。哀しみを連れてきて欲しい。

 キラメけの言葉の儘に。もしあなたが必要なら。その手を貸して欲しい。

凍えた姿を暖めるのは涙。

肌の奥のサテンの炎が肌を透かす。

凍りついた時に。死は踊る事が出来る。

お前に手を貸す。

全て捨てさせる為に。

今夜俺はお前の姿態離さない。

俺は繰り返す胸の慄きに垣間見た冷徹な果てへ向かう。そのくちづけに流れるのは涙。そして輝く波間に反射する冷たい光。

だからこそ1857の言葉は日本で踊る。だからこそ恋人達は陽炎に射す月光のダンスフロアで踊る。

俺はお前の面影追いここまで来た。

肌、視線のなまめき、首筋についた蒼い傷跡。

そして見会ったお前にとてつもない感情を抱いた。言葉にできない程の。

陽炎の異国。

異人の夜。

お前の蒼いシャドウ。熱いシャワーを浴びても、否、だからそうなのか亡霊、ゴーストの香りを引き連れながら。

天使にも悪魔にもこの行為を邪魔されたくなかったから月も消した。

そしてゴーストの陽炎が作り上げたスペードの花びらの上に黒い蝶がはためく。

華と蝶は乱れた夜を過ごしそして露に消え行く。

夜に降り注ぐ流星の雨の刹那として。

流星夜。

美しい夜。

陽炎と消えた恋人たちに降り注ぐ。

いや、見るがいいーー

恋人たちは悼みの中に生を生きている。

まだーー。

流星の夜が二人に降り注ぐ。

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